「石破おろし」とは?自民党内の対立とその背景を解説

石破 に対する画像結果

石破おろし」とは、自民党内で長年くすぶってきた石破茂(いしば・しげる)氏に対する排除・圧力の動きを指す言葉です。かつて防衛相や農水相などを歴任し、地方での人気が高かった石破氏ですが、党内では“異端児”として扱われ、総裁選などの場面で干されるような対応を受けてきました。

🔹背景:安倍政権との確執

石破氏は、2012年の自民党総裁選で安倍晋三氏に対して党員票で圧勝したものの、国会議員票で逆転されて敗北。このときから、党内では「石破は裏切る男」「筋を通しすぎて煙たがられる存在」との評価がついてしまいます。

特に、安倍政権に対して批判的な発言を繰り返したことで、安倍派や菅派から距離を取られるようになりました。これが後に「石破おろし」と呼ばれる動きにつながっていきます。

🔹石破おろしの具体例

  • 2020年自民党総裁選:石破氏が出馬を表明したものの、党内での支持は集まらず。菅義偉氏や岸田文雄氏らが有利に選挙戦を展開し、石破氏は途中で撤退
  • 党役職からの遠ざけ:総裁選後は重要ポストから外され、テレビ出演や地方講演が中心に
  • 派閥内の弱体化:石破派(水月会)は所属議員が減少し、2021年には実質的に機能停止状態に陥りました。

🔹なぜ石破氏は嫌われるのか?

  1. 地方重視の姿勢:党本部では中央重視の政策が多いため、地方改革を主張する石破氏は“目の上のたんこぶ”。
  2. 歯に衣着せぬ発言:モリカケ問題や安保法制など、政権批判をはっきり言うため、仲間を敵に回しやすい
  3. 非主流派ゆえの孤立:主流派(旧安倍派・岸田派など)との連携を取らないため、調整型よりも対立型の印象が強まっています。

🔹今後の展望

現在、石破氏は自らの派閥も縮小させ、政局から一定の距離を置いている状況です。しかし、自民党が再び変革を迫られる時期になれば、「石破再評価」の機運が再び高まる可能性もあります。特に若手や地方議員からは、「本音を言う政治家」としての期待感も根強く残っているのです。

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